夏を聴くこと
06.28
常滑の中心地から少しはずれた町の、公民館の駐車場で車を停めて少し寝入りそうなくらいの真昼の気温で、蝉が鳴いた。微かな声であった。
その日の夜、蝉の幼虫を見つけたと言って、写真付きのメールが送られてきた。
◇
07.02
緑光で覆われたスロープを車で走り抜けるとき、蝉は鳴いた。風の音か、あるいはエンジンの音と混ざり合って確かではなかったが、意識が遠のくような声であった。
◇
07.03
思い出そうとすると、それはまぼろしのように思えてくる。緑の芝生がひろがる勾配を歩いていると、呼び掛けるように蝉が鳴いた。振り返ってもその姿が見えるわけではないのに、反射的に辺りを見渡してしまった。ジ、ジ、ジジ、、、と、自らの声を一音ずつ確かめるように鳴いている。
◇
07.04
少しだけ踏み込んで、時速80kmを越えようとする直線、後ろに流されていく景色の方で蝉が鳴いた。
常滑の中心地から少しはずれた町の、公民館の駐車場で車を停めて少し寝入りそうなくらいの真昼の気温で、蝉が鳴いた。微かな声であった。
その日の夜、蝉の幼虫を見つけたと言って、写真付きのメールが送られてきた。
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07.02
緑光で覆われたスロープを車で走り抜けるとき、蝉は鳴いた。風の音か、あるいはエンジンの音と混ざり合って確かではなかったが、意識が遠のくような声であった。
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07.03
思い出そうとすると、それはまぼろしのように思えてくる。緑の芝生がひろがる勾配を歩いていると、呼び掛けるように蝉が鳴いた。振り返ってもその姿が見えるわけではないのに、反射的に辺りを見渡してしまった。ジ、ジ、ジジ、、、と、自らの声を一音ずつ確かめるように鳴いている。
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07.04
少しだけ踏み込んで、時速80kmを越えようとする直線、後ろに流されていく景色の方で蝉が鳴いた。
